ここからページの本文です。

効果的な指圧法:指圧療法とは

そもそも指圧とは一体なんなのでしょうか。現在ではいろいろな流派がありますが、その源は東洋医学の伝統手技である抑按調摩の法に、柔道の活法や導引の手技を加え独自の発展を遂げた治療法、それが指圧療法です。指圧は圧迫、すなわち「指で圧す」という単一の手技しかありません。ですが相手の体質や体力などに合わせて角度や強さ、時間や回数を調節し、さまざまな症状に対応することができるという特徴があります。

東洋医学は生体機能のひずみを整えることを目的とした医学です。機能が高ぶりすぎているときを「実証」といい、機能の高ぶりを抑える「しゃ法」をおこないます。逆に機能が衰えていることを「虚証」といい、機能の衰えを補う「補法」をおこないます。このように東洋医学では、身体の機能が過不足なく働くように、症状に応じた治療をおこないます。これを「陰陽二気の調和を保つ」といいますが、指圧治療もこれと同じ原理でおこなわれます。軽くつぼを圧してみて痛みがあれば「実痛」といい、しゃ法である指圧をおこない、逆につぼに痛みではなく心地よい感じがあれば「虚痛」といい、補法である軽擦をおこなうというわけです。